ルクソール東岸,観光 by馬車 ルクソールが繁栄したのはなぜ?
ルクソールは世界最大級の"野外博物館"と言われています。ナイル川を挟んで東岸と西岸にみどころが分かれていて、一日で両方を見るにはかなりの駆け足になってしまいます。ここはのんびり馬車に乗って観光するのがお薦め!
ルクソール東岸観光
おもな見どころは三つ。
- ルクソール博物館
- カルナック神殿
- ルクソール神殿
ルクソールについて少しずつ紹介していきたいと思います。
ルクソールが繁栄したのはなぜ?
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新王国時代には首都がここにあり、テーベと呼ばれていました。新王国時代とは紀元前1570年ごろから紀元前1070年頃のことでエジプトが再統一された時代です。最盛期に人口は約100万人にも達したといわれています。この町が当時栄えたのはなぜでしょうか?
- アジアから離れていて敵に侵入されにくかった。
- ヌビアとの交易によって栄えた。
- 下エジプトでは奴隷だったイスラエル人が脱出し、下エジプトの勢力が衰えたから
- 戦争での多くの奪略品によって潤ったので
さて答えはどれでしょう?皆さんどう思いますか?ではひとつずつ解説します。
1番目のアジアから離れていて敵に侵入されにくかったという点ですが、ルクソールは確かにカイロから南に約500キロ離れた場所にあります。この地は海からもアジアへの陸の架け橋からも遠かったので,それらの方面からの攻撃を受けることなく十分保護されていました。
二番目のヌビアとの交易ですが、ヌビアとは今のアスワンからスーダンにかけての地方の名称で、ここは金や鉄、銅などの鉱物資源に恵まれています。カルナック神殿、ルクソール神殿などの建設資金はヌビアと東部砂漠での金採掘によって賄われたといわれています。
三番目の点は非常に興味深くまた今後歴史家の解明が楽しみな点です。聖書によると紀元前1513年頃にイスラエル人がエジプトを脱出したこと、その際神様は十の災いを降らせたこと、ファラオとその軍勢は最後に紅海で溺れ死んだことが記されています。その結果、下エジプトの政府は非常に弱体化し,権威を失ったため,上エジプトの王家がその機に乗じて優位に立ったのかもしれません。ちなみに上エジプトとはナイル川の上流にあった王国で、下エジプトは下流側で今のカイロからアレクサンドリアにあった王国を指しています。いずれにしても,この時期にかなりの大改革がなされた形跡があります。ヒクソスというシリア・パレスチナに起源をもつ人々の集団が聖書の述べているエジプトの支配者となったヨセフ、またモーセと関係しているのか興味深いところです。この謎に包まれたヒクソスについてはまたいつか考察してみたいと思います。
四番目の点としてエジプトの戦利品の多くがアモンの宝物庫に納められていたので,アモンの神官たちは非常に強力な権力を得,とても裕福になりました。ある学者は,神官たちは自分たちの益のために実際には戦争を奨励していたのかもしれないと考えています。いつの時代でも宗教が戦争と関係しているようです。
ということで答えは、すべて正解です。ほかにも繁栄した要素があるかもしれません。
しかしながらこの町は徐々に衰退していくことになります。西暦前7世紀には,アッシリアの王がエジプトに侵略し、多くの財宝が徹底的に略奪されました。
聖書のナホム書ではニネベの街の滅びを例証するものとしてテーベの荒廃に言及しています。
またエゼキエルとエレミヤという預言者はバビロンの王ネブカドネザルによってこの都市が滅ぼされることを予告していました。
ここに来ると平家物語の一説が思い起こされます。
おごれる人も久しからず、盛者必衰のことわりを表す
古代の都市テーベの繁栄の様子をご自分の目でご覧いただければと思います。
進行方向に向かって左に目を向けるとナイル川が見えてきます。
古代から現代にいたるまでこのナイル川はエジプト人にとって絶対になくてはならないものとなってきました。
ナイル川がなければエジプトは存在さえしなかっただろうと現地のガイドは言っていました。
聖書によると神様はイスラエル人を去らせるために十の災いをもたらしましたがその一つにこのナイル川の水が血に変わるというものがあります。
当時の人たちがそれを見て、どれほど慌てふためいたか想像することができます。
このナイル川についてはまたアスワンダムに行ったときに紹介したいと思います。
馬車はオアシスホテルで手配してもらったが半日で30US$。オアシスホテルから馬車でルクソール博物館へ。
午後2時ごろから閉館時間があるのご注意ください。
次回カルナック神殿の解説を360度カメラとともにお伝えします。